最近(過去 10年程度)に承認された緑内障点眼薬 10〜15種
最近の国内承認・発売情報を基準に、緑内障点眼薬を10年程度の範囲で整理して比較表にまとめます。日本での承認状況を優先して確認しています。
ここまでで、日本でこの10年に新規承認された緑内障点眼薬は思ったより多くなく、単味・配合を含めると主要どころで5製品前後です。そこで、比較しやすいように「この10年の新規承認品」と「現在の標準的な比較対象薬」を分けて、計10〜12薬で整理します。思考時間: 2m 8s
【結論】
2026-04-16 JST時点で、日本で「過去10年程度に承認された緑内障点眼薬」を厳密に数えると、主要な新規承認品は 5製品前後 です。そこで比較しやすいように、
A. この10年の国内新規承認品 と
B. 比較対象として今もよく使われる代表薬
に分けて、計11薬 の比較表にしました。ラタノプロストも入れています。
A. この10年程度の国内新規承認品
| 薬剤, 国内承認年 | 主な作用機序 | 比較上のポイント |
|---|---|---|
| セペタプロスト(セタネオ) | FP受容体 + EP3受容体 に作用する二環式プロスタグランジン誘導体, 1日1回 | 2025年承認の新薬。従来PG系より作用点が広いのが特徴。PG系らしい色素沈着・睫毛変化には注意。 |
| リパスジル/ブリモニジン(グラアルファ配合), 2022 | ROCK阻害 + α2作動, 1日2回 | 主流出路促進(ROCK)と房水産生抑制/ぶどう膜強膜流出促進(α2)の組合せ。β遮断薬を含まない配合が特徴。 |
| ブリンゾラミド/ブリモニジン(アイラミド配合), 2020 | 炭酸脱水酵素阻害 + α2作動, 1日2回 | β遮断薬を使いにくい患者でも選択しやすい配合。懸濁製剤。 |
| ブリモニジン/チモロール(アイベータ配合), 2019 | α2作動 + β遮断, 1日2回 | 房水産生抑制を軸にした配合。β遮断薬禁忌例では使いにくい。 |
| オミデネパグ イソプロピル(エイベリス), 2018 | 選択的EP2受容体作動, 1日1回 | 日本発の新機序薬。FP系とは別系統。FP作動薬との併用には注意喚起がある。 |
B. 比較対象として重要な代表薬
| 薬剤 | 主な作用機序 | 比較上の位置づけ |
|---|---|---|
| ラタノプロスト | FP受容体作動、ぶどう膜強膜流出促進, 1日1回 | 現在も標準的な比較対象。新薬比較の“基準薬”として扱いやすい。 |
| タフルプロスト | FP受容体作動、ぶどう膜強膜流出促進, 1日1回 | PG系第一選択薬の代表格。FP受容体への高い親和性が示されている。 |
| トラボプロスト | FP受容体作動、ぶどう膜強膜流出促進, 1日1回 | PG系の代表薬。流出促進型。 |
| ビマトプロスト | PG関連薬として用いられる眼圧下降薬, 1日1回 | PG/プロスタミド系の代表薬。睫毛・周囲組織変化の印象が比較的強い薬として臨床で語られやすい。 |
| リパスジル(グラナテック) | ROCK阻害、線維柱帯‐シュレム管経路の流出促進, 1日2回 | 日本で承認されたROCK阻害点眼薬。主流出路を狙う点が特徴。 |
| ブリモニジン(アイファガン) | α2作動、房水産生抑制 + ぶどう膜強膜流出促進, 1日2回 | 第二選択薬の代表。配合剤の構成成分としても重要。 |
ざっくりした見方
- 第一選択薬としての比較軸
ラタノプロスト、タフルプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、そして新薬のセペタプロストは、いずれも「プロスタグランジン関連薬」側の比較軸に置けます。特にセペタプロストは FPだけでなくEP3にも作用 する点が新しさです。 - “PG系と別ルート” の代表
オミデネパグは EP2作動、リパスジルは ROCK阻害 で、従来PG系と違う軸です。PG系で十分下がらないときの比較候補として重要です。 - 配合剤の意味
グラアルファ、アイラミド、アイベータは、単剤で不十分なときに点眼本数や回数を増やし過ぎずに多機序化できるのが利点です。
実務的な比較まとめ
| 比較したい視点 | 向いている薬 |
|---|---|
| まず第一選択として考えやすい | ラタノプロスト、タフルプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト、セペタプロスト |
| 従来PG系と違う機序を試したい | オミデネパグ、リパスジル |
| β遮断薬を避けたい配合 | グラアルファ、アイラミド |
| 多機序を1本にまとめたい | グラアルファ、アイラミド、アイベータ |
【注意点・例外】
- 「過去10年に承認された薬を10〜15種」という条件を日本国内承認だけで厳密に満たすのは難しいです。したがって今回は、新規承認品5製品 + 比較対象6薬 という構成にしました。これは私の整理上の比較表であり、PMDAが“この11薬をセットで推奨比較”しているわけではありません。
- 実際の選択は、緑内障の型、目標眼圧、充血許容度、角膜・炎症既往、喘息や徐脈の有無、アドヒアランスで変わります。最終判断は眼科専門医に確認が必要です。
- ビマトプロストについては、ここでは緑内障領域の代表薬として載せていますが、同成分は別適応でも承認歴があります。適応ごとの製品区別は実務上重要です。
【出典】
- PMDA 承認品目一覧(2025年度):セタネオ点眼液0.002%
- 参天製薬:セタネオ承認・発売情報
- PMDA:エイベリス審議結果報告書/資料
- PMDA:グラアルファ審議結果報告書・RMP
- PMDA:アイラミド資料
- PMDA:アイベータ資料・RMP
- PMDA:ラタノプロスト、タフルプロスト、トラボプロスト、リパスジル等の審査資料
【確実性: 高】


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