BUNと尿酸はどちらも腎臓に関係するが意味は違う
BUNも尿酸も、腎臓から排泄される物質です。
そのため、腎機能が低下すると、どちらも上がることがあります。
しかし、BUNは主にたんぱく質代謝と尿素排泄を反映します。一方、尿酸はプリン体代謝と尿酸排泄を反映します。
したがって、BUNが高いから尿酸も高いとは限りません。尿酸が高いからBUNも高いとも限りません。
健康診断では、それぞれを別の意味を持つ検査として見る必要があります。
健康管理で見るべき組み合わせ
健康診断でBUN、尿酸を見る時は、単独の数値だけでなく、次の組み合わせで考えると理解しやすくなります。
| 組み合わせ | 見るポイント |
|---|---|
| BUN + クレアチニン | 腎臓から老廃物を排泄できているか |
| BUN + eGFR | 腎機能低下の有無 |
| BUN + 尿検査 | 腎障害の有無をより具体的に見る |
| 尿酸 + eGFR | 尿酸排泄と腎機能の関係 |
| 尿酸 + 血圧 | 高血圧、生活習慣病との関連 |
| 尿酸 + 中性脂肪・血糖 | メタボリックシンドロームとの関連 |
| BUN + 食事内容 | 高たんぱく食、脱水、栄養状態の影響 |
BUNが高めの人の生活上の注意
BUNが高めの場合、まず確認したいのは脱水です。
水分摂取が少ない、汗を多くかいた、下痢をした、発熱があった、強い運動をした、という時にはBUNが上がることがあります。
次に、たんぱく質摂取量も確認します。
筋トレやダイエットで高たんぱく食を続けている場合、BUNが高めに出ることがあります。
ただし、腎機能が低下している人が自己判断で高たんぱく食を続けるのは注意が必要です。腎臓病が疑われる場合のたんぱく質制限は、医師や管理栄養士に確認する必要があります。
尿酸が高めの人の生活上の注意
尿酸が高めの場合は、次のような生活管理が重要です。
- アルコールを控える
- 特にビールだけでなく、酒量全体を見直す
- 水分を適切に摂る
- 肥満があれば減量する
- 甘い飲料を控える
- プリン体の多い食品を食べ過ぎない
- 極端な糖質制限や急激な減量を避ける
- 定期的に尿酸値と腎機能を確認する
尿酸対策では、「プリン体の多い食品だけを避ければよい」と考えがちですが、それだけでは不十分です。
肥満、飲酒、果糖、腎機能、薬剤なども関係します。
受診を考えた方がよいケース
健康診断で次のような場合は、医療機関で相談した方がよいと考えられます。
- BUNが明らかに高い
- クレアチニンが高い
- eGFRが低い
- 尿たんぱくが陽性
- 尿潜血が陽性
- 尿酸値が7.0 mg/dLを超えている状態が続く
- 痛風発作のような関節痛がある
- 尿路結石を繰り返している
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症がある
- むくみ、尿量低下、強いだるさがある
特に、BUN、クレアチニン、eGFR、尿検査の異常が重なっている場合は、腎機能の確認が重要です。
まとめ
BUN、尿素、尿酸は名前が似ていますが、意味は異なります。
BUNは、尿素に含まれる窒素を測る検査で、たんぱく質代謝、腎機能、脱水、食事内容などの影響を受けます。
尿素は、たんぱく質代謝で生じたアンモニアを肝臓で処理してできる老廃物です。
尿酸は、プリン体代謝の最終産物で、高い状態が続くと痛風、尿路結石、腎障害などのリスクと関係します。
健康診断では、BUNや尿酸を単独で見るのではなく、クレアチニン、eGFR、尿検査、血圧、血糖、脂質、生活習慣と合わせて確認することが重要です。
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| BUN | blood urea nitrogenの略。血中尿素窒素。尿素に含まれる窒素量を測る検査 |
| 尿素 | たんぱく質代謝で生じるアンモニアを肝臓で処理してできる老廃物 |
| 尿酸 | プリン体が分解されてできる最終産物 |
| プリン体 | 核酸やエネルギー代謝に関係する物質。体内でも作られ、食品からも摂取される |
| クレアチニン | 筋肉由来の老廃物。腎機能評価で重要な検査項目 |
| eGFR | 推算糸球体濾過量。腎臓が血液をろ過する力の目安 |
| 高尿酸血症 | 血清尿酸値が高い状態。一般に7.0 mg/dL超が目安 |
| 痛風 | 尿酸結晶が関節に沈着して炎症を起こす病気 |
| 尿路結石 | 尿の通り道に石ができる状態。尿酸も原因の一つになる |
| 脱水 | 体内の水分が不足した状態。BUN上昇の一因になる |
注意点・例外
検査値の基準範囲は、検査機関、年齢、性別、測定方法によって異なる場合があります。
BUNが高い場合でも、必ず腎臓病とは限りません。脱水、高たんぱく食、消化管出血、発熱、運動などでも上がることがあります。
尿酸値が高い場合でも、すぐに薬物治療が必要とは限りません。痛風発作の有無、尿酸値の程度、腎機能、合併症、生活習慣を含めて判断されます。
腎臓病、高尿酸血症、痛風、尿路結石が疑われる場合は、自己判断ではなく医師に相談してください。食事療法や薬物治療の判断には専門家への確認が必要です。
参考文献・出典
- MedlinePlus:BUN(Blood Urea Nitrogen)検査
- Cleveland Clinic:Blood Urea Nitrogen(BUN)Test
- 東京都予防医学協会:尿素窒素(BUN)(血液)
- 日本臨床検査専門医会:腎臓の検査(BUN・Cr)
- Mindsガイドラインライブラリ:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版
- 一般社団法人 日本痛風・尿酸核酸学会:ガイドライン
- 千葉健生病院 健診センター:腎機能検査 BUN・クレアチニン・尿酸・eGFR
【確実性: 高】
2020/07/11, KeenMe.
2026/05/23, 更新


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